オフェンスライン比率 (FC柴犬)
本日は上級戦術の中からオフェンスライン比率について。
オフェンスライン比率とは、簡単に言うと
攻撃時における各ポジション毎の初期配置(縦位置)のこと。
普通5をそのポジションの通常の位置として、
数字が高くなるほど相手ゴールに近くなり、小さくすれば自陣ゴール側に下がる。
設定による配置の差はそれなりに大きく、
例えば「とても近く10」では一つ前のポジションの「普通5」ぐらいの位置、
逆に「とても遠く1」にすると一つ後ろのポジションにまで下がる。
そして、前後で10と1、等にするとポジションの逆転まで起こる。
上の写真はゴールキックでのリスタート時の配置。
シャビとマスチェラーノはCDMの「とても遠く1」で、
コシールニーとメルテザッカーはCBの「とても近く10」である。
ご覧のようにおもいっきり前後が逆転している。
ライン設定の意味はいくつかあり、その中の一つは「選手の距離間」にある。
例えばCDMのラインを10、CBのラインを1にすると、
CDMとCBの位置が果てしなく遠くなり、パスはとても長くなってしまうし
相互の連携もほとんどなくなってしまう。
逆に、これらの距離を縮めすぎてしまうと
選手同士が近くなりすぎて狭い場所でパス交換ばかりして
前に進めなくなってしまったり、敵にDFが集まってきて
いわゆる団子状態になってしまったりする。
適度な距離感は言うまでもなく全員が「普通5」であるが、
意図的に間延びした配置にしたい場合などには調整する必要がある。
その一つの例が、中盤にスペースを作りたい場合などだ。
(CMやCAMを2~3にし、FWを8にするとMFとFWの間にスペースが生まれる)
それによりMFはより自由にプレイする事が可能になる。
また、FC柴犬のようにCDMを置かないフォーメーションであれば
どうしても最終ラインと中盤の間に隙間ができてしまう為、
その差をこのオフェンスライン比率で調整することで
適度な距離に調節することができる。
他にも、CMが二人いる場合などにそれぞれのライン比率に差を付けることにより
通常なら横並びの関係になりがちなものが縦方向にもズレた配置にすることができ、
横パスだけでなく縦パスが出やすくなる。
(ただし、これはアローによる設定の方がより明確に表現できる)
距離感には他にも意味があり、
例えばDFラインの高さによって攻撃に参加(中盤の組み立て等)
するかどうかを意図的に操作する、なんてこともできる。
このSSはFC柴犬の攻撃時。
DFラインのライン比率は全て「とても遠く2」
4人全員が「我関せず」と自陣で傍観している。
また、これとは逆にライン比率を上げることで
積極的に攻撃に参加するようにもできる。
(ただし、その場合はDFラインの裏を取られる場面も多くなる)
これらとは別に、オフェンスライン比率の設定は
チーム全体を押し気味にするか引き気味にするかといった設定でもある。
例えばCBの足に自信がないのでDFラインを引き気味に設定したいが
間延びした配置にしたくない、といった場合などには
チーム全体のライン比率を下げることで全体的に後ろに下がってくれる。
とまぁこんな感じで説明してみたが大体の雰囲気みたいなのは掴めただろうか?
自分のチームの特徴や戦術に合わせてこの機会に是非もう一度
オフェンスライン比率をいじってみてはどうだろう?
ではでは |д゚)ノシ